韓国貿易協会によると、韓国の対ＡＳＥＡＮ貿易額は１９９０年の１０１億ドルから２０１３年には１３５３億ドルへと大きく増えた。またＡＳＥＡＮは２０１５年、経済・政治・社会共同体のスタートを目標にしている。特に来年中に商品、サービス、資本移動が自由な経済共同体を発足させる予定だ。外交部はＡＳＥＡＮがすでに７９．７％の統合を達成したとみている。巨大市場が誕生するということだ。駐インドネシア大使を務めたイ・ソンジン西江大東亜研究所教授は「東アジアで韓日中３カ国に遅れをとり、第４のプレーヤーだったＡＳＥＡＮが、今はもう最高のプレーヤーになった」とし「韓国もここで原動力を探さなければいけない」と述べた。

ＡＳＥＡＮは米中対決構図の舞台でもある。米国はアジア回帰戦略を宣言し、ＡＳＥＡＮを主要パートナーと明らかにした。中国も新シルクロード戦略の２本の軸に中央アジアと東南アジアを挙げた。中国はアジアインフラ投資銀行（ＡＩＩＢ）を通じて５００億ドル、シルクロードファンド４００億ドル、ＡＳＥＡＮ国家に対する融資２００億ドルなど計１１００億ドルを約束した。ペ・グンチャン国立外交院教授は「韓国もＡＳＥＡＮも米中間の競争に不安感を感じる中堅国」とし「お互い戦略的に協力する余地が大きい」と述べた。

ＡＳＥＡＮ国家は韓国の多文化家庭の子どもの“母国”でもある。行政自治部は今年１月基準で結婚移民者・帰化者の子どもを約２０万４２００人と集計した。

朴大統領は９日、ブルネイのボルキア国王との首脳会談をはじめ、１０カ国の首脳と２国間会談を行う。特別首脳会議では▼気候変動・災難対応協力▼ＡＳＥＡＮ向けの開発協力▼次官補級安保対話の定例化－－などを主な議題として扱う。


韓・ＡＳＥＡＮ特別首脳会議、明日から釜山で（１）