北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル、66)国防委員長が脳卒中で手術を受けたことが確認された今月9日の北朝鮮政権樹立記念行事以降、平壌(ピョンヤン)の官営メディアには「献身」という単語が目立っている。
金委員長が7~8月の蒸し暑さの中、現場指導に尽力した直後に倒れた点を念頭に置いたらしく、金委員長の視察が「人民の幸福のための献身」(16日付労働新聞)であったことを強調する内容だ。17日には平壌テレビの「先軍の道ににじむ献身の跡」というタイトルの番組で「全力投球した、あのような立派な将軍はなかった」と称賛した。
これをめぐり、病床統治の局面に際し、金委員長のリーダーシップを宣伝するためのキーワードとして「献身」という用語が浮上している、という見方が出ている。国家安保戦略研究所のイ・キドン南北(韓国・北朝鮮)関係室長は「献身と自己犠牲という用語を掲げて、今回の局面を打開しようと試みている可能性が高い」と述べた。