【コラム】韓国経済の成長潜在力はなぜ低下しているのか(1)

【コラム】韓国経済の成長潜在力はなぜ低下しているのか(1)

2017年02月15日17時20分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  世界金融危機以降、世界各国は通貨・財政政策を積極的に拡大して運用するなど、低成長の罠から抜け出すために多角的な努力を注いできた。それでも世界景気回復の足取りが鈍くなり、持続的な成長潜在力の下落と「長期停滞(secular stagnation)」の可能性に対する懸念が提起されてきた。韓国の場合にも対外環境の変化に国内の要因まで加えられ、成長潜在力が低下する恐れが大きくなっている。

  低い成長率が長期間続くのは、一般的に生産能力の変動と密接な関係があると知られている。経済成長率の短期的変化が消費、投資、輸出入など主に全体需要の変化に連動されているが、成長率が長期間低い水準を持続するのは、労働・資本など要素の低下、生産性下落など供給側の要因に大きく左右されているためだ。

  しかし、今回の金融危機以来、需要側要因も低成長を長期間持続させる可能性があるという見解が注目されている。今回の金融危機は大恐慌以来初めての銀行危機、信用下落、住宅・株式価格の暴落が同時多発的に現れた大規模の危機だった。これによって景気低迷が全世界的に拡大したうえに、危機による衝撃は全体需要からみても様々なルートを通じて生産要素や生産性に長期間否定的影響を与えた。

  具体的に、経済不確実性の増大、失業率、労働所得分配率の下落、所得不均衡の深化などが重要な要因として働いたとみられる。金融危機、欧州財政危機、Brexit(ブレグジット、英国のEU離脱)など大規模の悪材料が相次いで発生し、経済環境の不確実性が増大し続けた。不確実性に対応して企業が未来より現在の状況を重視して投資を決めることで、過剰貯蓄となり資本蓄積も減少した。金融危機以降、高まった失業率が硬直した労働制度の運用などで長期間続いたことで、多くの労働者が「実践による学習(learning by doing)」を通じて生産性を向上させる機会を失った。家計消費は、労働所得分配率の下落、金融危機を経て所得不均衡が進むなどの理由で縮小した。特に、労働所得の分配率は持続的に減少する傾向を見せ、金融危機以来、構造的要因によって低成長が続いたことが分かる。

  韓国経済に目を向けると、他の国より金融危機の衝撃が大きくはなかったが、経済成長率が低下する傾向を見せている。金融危機以前の5%程度で推移していた潜在成長率が最近、3%台を割れたと推定され、ここへ来て対内外の要因による負の影響が大きくなり、成長潜在力がさらに低下しただろうという見方も出ている。

  韓国経済も世界経済と同様に需要の要因と供給の要因が絡み合って成長動力を弱めたと考えられる。需要の面では、人口の高齢化、家計負債の累積などで消費が振るわないうえに、不確実性の継続、コスト上昇などで投資が鈍化した。供給の面では、人口の高齢化などによって労働供給に否定的影響を及んでおり、投資不振に資本蓄積が停滞して生産要素の生産性が下落した。主な要因をもう少し詳しくみると、まず、少子・高齢化の傾向は総需要と総供給の両側面で持続的かつ長期的に成長潜在力を鈍化させている。韓国の2015年出生率は1.24と、経済協力開発機構(OECD)加盟国の中でほぼ最下位にとどまっている。人口の高齢化もOECD諸国の中で最も急速に進んでいる。これを受け、老後の負担が急速に増加する一方で、生涯期待所得が落ち込み、人々は現在の消費を敬遠して将来に備えて貯蓄を拡大している。さらに、人口の高齢化は生産性の高い生産可能人口(25~49歳)の割合を急速に減らした。これにより、全体の生産可能人口が昨年以降減少に転じ、労働供給に否定的な影響を与えるものとみられる。

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