原油安より恐ろしい人民元安=韓国(2)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2016.02.09 08:36
◆通貨安競争に対応策なく
為替レートの側面を見よう。ウォン・ドル為替レートは昨年、年平均1ドル=1131ウォンと、前年比で7.4%ウォン安ドル高となり、今月初めには1ドル=1200ウォンを超えた。ウォン安ドル高となったのだ。しかし主な貿易相手国の為替レートの変化を考慮した実効為替レート基準では、2015年にはむしろ前年比で1.6%も価値が上昇した。
今後、ウォン・ドル、ウォン・円為替レートよりも影響は大きいが関心が少ないのは、「1ドル=7元以上への人民元切り下げ」による破壊力だ。現在、中国政府の意図に関係なく、人民元安が進む可能性は高いと観測される。短期的にウォンと人民元が強い同調化を見せるが、断絶的な変化の前では水準が大きく変わるものだ。2000年代半ばの1元=120ウォンから2010年以降は1元=170-180ウォン水準を維持してきた。「1ドル=7元以上」の懸念が現実化し、中国のアップグレードされた製品と結合すれば、その結果は韓国産業界にとって厳しい試練となるだろう。ウォン高人民元安は2000年代半ばのウォン高円安当時の苦労とは次元が違うと予想される。東アジアの製造業の中心軸が日本-韓国-台湾から、中国の全方向的な追撃で今は韓国-中国-ベトナムに移っているからだ。