【時視各角】大統領の謝罪の仕方=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.04.30 13:13
私が旅客船「セウォル号」沈没現場の珍島彭木(ペンモク)港で目撃したのは信頼の危機、より正確には民主主義の危機だった。行方不明者の家族が集まった室内体育館には、2014年の韓国社会が凝縮されていた。
政府対策本部は終始、無能と無気力の中で空回りした。機械的なブリーフィングが繰り返されると、家族は「いつまで(捜索)状況が良くないという話を繰り返すのか」「すべて見せかけの行政ではないのか」と怒りを爆発させた。多くの公務員は上部への報告に気を取られている感じだった。
実際、安全行政部長官と教育部長官がチキンやカップラーメンを食べたこと自体、それほど批判を受けることかどうかは分からない。問題は家族のいら立ちに共感しないような態度にあった。「長官様がいらっしゃいます」という随行員の案内、「記念撮影をしよう」という安全行政部局長の言葉も、単なる失言ではなかった。そこには「官は国民の上にある」という非民主的なマインドが込められている。