【コラム】習近平の夢は膨らむ(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.12.10 14:12
夢はずっと膨らむようだ。中国の習近平国家主席の夢が特にそうだ。彼が初めて提示した夢は中国の夢だった。中国共産党の総書記に選出されてから半月足らずの2012年11月末、彼は国家博物館を訪れ、「復興の道」展を観覧した。そしてその場で「中華民族の偉大な復興を実現すること」が中国の夢だと宣言した。中国の指導者だからそうだろうと考えられた。
5月にはアジアの夢(亜洲夢)を叫んだ。上海で開催されたアジア相互協力信頼醸成措置会議(CICA)でだ。習近平はアジアの安保はアジア人の力で解決しようという、いわゆる「アジア新安保思想」と呼ばれるアジアの夢を唱えた。規模が大きくなった中国が、いまや米国の影響を押しのけ、域内の最強として君臨しようという解釈が出てきた。
ところが習近平の夢はここで終わるのではない。先月北京で開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)会議では、アジア・太平洋の夢とともにユーラシアの夢(亜欧夢)を提起した。彼はアジア太平洋の繁栄のために域内の国家全体が家族になろうという、大家庭精神のアジア太平洋の夢を強調した。これとともにシルクロード復元に象徴されるユーラシアの夢を明らかにした。これほどになると、習近平の夢を世界を一つにするという世界の夢と呼んでも遜色はない。