韓国サッカー代表チームの新監督に就任したウリ・シュティーリケ氏（６０）は成功できるだろうか。監督自身と韓国サッカー双方に投げかけられた問いだ。

シュティーリケ監督はブラジル・ワールドカップ優勝と共に世界サッカーの中心に立ったドイツサッカーのレジェンドだ。現役時代のポジションは守備型ＭＦと中央ＤＦ選手。現在、スペイン代表チームを導いているビセンテ・デル・ボスケ監督（６０）と一緒にレアル・マドリード（スペイン）でプレーした。１９７０～１９８０年代にスペインのプリメーラ・リーガ最優秀外国人選手賞を４回も受賞した。同期間、３回のプリメーラ・リーガ優勝（１９７８、１９７９、１９８０）と欧州リーグの前身である欧州サッカー連盟（ＵＥＦＡ）カップ優勝（１９８５）を導いた。選手時代のキャリアだけを見るとフース・ヒディンクよりはるかに華々しい。

国家代表キャリアも遵守する。１９７５年「戦車軍団（ドイツ代表チームの愛称）」に合流して以降、１０年間Ａマッチ４２試合（３ゴール）を消化して１７勝８敗７引分けという記録を残した。ドイツの１９８０年欧州サッカー選手権優勝と１９８２年のスペイン・ワールドカップ準優勝の時のメンバーでもある。知能的な守備と優れたリーダーシップでドイツメディアから「フランツ・ベッケンバウアーの後継者」と評価されもした。

指導者としては賛否両論だ。ユース育成をはじめ、長期的なチーム育成部門では一見識がある指導者と認められている。２０００年から独ユース代表チームを指導しながら７年間活動してドイツ代表選手を育てた。外圧に屈しない意志の強い性格で、韓国サッカー体質改善の適任者という期待も受けている。しかし指導者として明確な成績を出せていないのは弱点だ。スイス・スペイン・ドイツ・カタールのクラブチームを広く指導してきて、スイスとコートジボワール代表チーム監督およびドイツ代表チームの首席コーチなどを歴任したが、優勝という顕著な成果を出すことができなかった。代表チーム・クラブを問わず在任期間がほとんどの２年以下と長くなかった点も不安要素だ。

カタールのクラブチーム「アル・セイリヤ」でシュティーリケ監督と２カ月間の師弟関係を結んだＤＦ金基熙（キム・ギヒ、２５、全北）は「長くは一緒にできなかったが、選手たちを暖かい言葉で励ました。部分戦術運営能力が引き立つ指導者だった。選手たちの特徴と相手チームの戦術にともなうポジション戦術活用能力が優れている」と回想した。続いて「寡黙な人だったが、訓練中にミスを几帳面に修正するほど積極的な姿も見せることがあった。チームを作るというよりは作られたチームを一つに融和させて競争力を最大化する才能に優れた指導者だった」と付け加えた。


＜サッカー＞「ベッケンバウアーの後継者」シュティーリケ氏…最궋ドイツＤＮＡを韓国に（２）