<金正恩を語る>核の野望と体制生存の間の悩み(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.04.24 11:10
金正恩時代の戦略路線として2013年3月に野心を抱いて掲げた「経済・核の並進」政策はわずか5年後の20日、運命の日を迎えた。金正恩がこの日、労働党第7期第3回総会で「並進路線の偉大な勝利を宣言した」というのが労働新聞の報道だが、実情は違う。当初、核保有で余力が生じた国防費を民生にまわすという並進路線の構想はこじれた。核と大陸間弾道ミサイル(ICBM)挑発は国際社会の対北朝鮮制裁を自ら招き、北朝鮮経済は「中国」という酸素呼吸器まで取られたまま窒息状態に陥った。
幹部に対する過酷な処罰と降格・解任は「独裁権力の残酷な指導者」という認識を内外に与えた。全賢俊(チョン・ヒョンジュン)東北アジア平和研究院長は「金正恩委員長は『愛されるよりも恐れられよ』というマキャベリ式の統治術をそのまま自身の権力基盤を固めるのに活用した」と分析した。
執権翌年の2013年12月にあった叔母の夫・張成沢(チャン・ソンテク)に対する「反国家容疑」処刑は、権力のためには親族も無惨に殺害する人物というマイナスのイメージを残した。昨年2月にマレーシアのクアラルンプール空港で異母兄・金正男(キム・ジョンナム)が毒物で殺害されたのは、金正恩の指示による北朝鮮工作員の仕業と見なされている。