【社説】一進一退の原発政策…韓国政府の本音はどこにあるのか

【社説】一進一退の原発政策…韓国政府の本音はどこにあるのか

2017年07月29日11時13分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  文在寅(ムン・ジェイン)政府の脱原発政策が混乱を深めている。新古里(シンゴリ)原発5・6号機公論化委員会は、一昨日の第2回会議で「公論調査の結果は(政府に対する)ただの勧告案」としながら従来の政府案を覆す異変を起こした。委員会のイ・ヒジン報道官は「公論調査は公論調査参加者の意見の変化過程を調査し、一定の合意案を作り政府に推薦するというやり方」としながら「市民陪審員団は委員会の趣旨に合わない」と述べた。だが、キム・ジヒョン公論化委員長は昨日、再びメディア説明文を通じて、意見の取りまとめの方法が確定したわけではないと釈明した。

  これに先立ち、韓国水力原子力理事会が新古里5・6号機工事の一時中断に反対する韓水原労組の制止を避けて、ホテルで議決を急いだことに続き、コメディのような逆転が相次ぎ、混乱している。このような混乱は、国家百年大計によって決定されてきたエネルギー政策を、新政府が科学よりも政治的信念によって方針を急旋回させる過程ですでに予想されていたことだ。

  問題はこのような混乱にもかかわらず、文在寅(ムン・ジェイン)政府の立場には変化の兆しがないという点だ。青瓦台(チョンワデ、大統領府)関係者は昨日、「文大統領と政府は、公論化委に事実上決定権を与えた」としながら「法の手続き上、公論化委が最終的な決定権を行使できないとの意味とみている」と明らかにした。結局、新古里原発問題は政府と公論化委の間で互いに責任をなすりつけ合うピンポンゲームへと拡大した。政府は脱原発を100大国政課題に掲げて速度を出し、公論化委は法的根拠と代表性の欠如に対する問題を意識しないわけにはいかなくなって、双方の歩調は乱れるほかない構造だ。

  しかも文在寅大統領は一昨日行われた企業家とのビヤホールミーティングで、原発の海外進出は積極的に支援するという立場を表明したが、これではつじつまが合わないという指摘を避け難い。国内では「脱原発政策で、安全できれいなエネルギーに転換」するとして国政課題として推進しながら、他の国には原発を買えというのは自己矛盾ではないかとの声が出ているためだ。

  韓国は世界3大原発強国に挙げられ、アラブ首長国連邦(UAE)に続いて英国に対しても原発輸出の可能性が高まっている。英国の原発事業者は、最近、新古里5・6号機に投入される韓国型原発の英国原発工事への参加を相次いで打診してきている。韓国では危険だから脱原発をやると言いながら、他の国に韓国型原発を導入しろというのは理にかなっていない。

  このように混乱が増す中、原発に対する立場が二転三転して、国民は政府の本音がどこにあるのか分からなくなって当然だ。しかも、韓水原に原発利用と安全に対する広報を中断させるなど、脱原発議論は“傾いた運動場”に変わりつつある。このような混乱を払拭するには、政府は公論化委の客観的活動から保障しなければならない。今からでも科学的・経済的根拠に沿って、エネルギー需給や電気料金の変化など、脱原発の長短所を十分に説明して、最終決定は国会を経るようにしなければならない。それでこそこの混乱を収拾することができるだろう。
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