<金正恩を語る>核の野望と体制生存の間の悩み(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.04.24 11:04
3日後の板門店(パンムンジョム)南北首脳会談で彼は文在寅(ムン・ジェイン)大統領と顔を合わせる。北朝鮮の核と韓半島(朝鮮半島)平和体制をはじめとする民族の命運がかかった懸案を熟議する談判だ。北朝鮮の最高指導者、金正恩(キム・ジョンウン)。韓半島の半分の「朝鮮民主主義人民共和国」の絶対権力を世襲してからすでに7年目だ。しかし我々が彼について把握していることは少ない。「ソウル核火の海」「ワシントン打撃」などと脅迫した彼の顔が鮮明に残り、オリーブの枝を振りながら平和と非核化を説明する最近の柔軟な勝負師の姿はぎこちない。さまざまな情報と判断があり、紛らわしいほどだ。「ヤヌスの指導者」金正恩を解剖してみる。
2010年9月28日、平壌(ピョンヤン)の錦繍山(クムスサン)太陽宮殿広場。国家主席の金日成(キム・イルソン、1994年に心筋梗塞で死去)の遺体が安置された大理石の建物の前に、金正日(キム・ジョンイル)総書記と数百人規模の労働党・軍幹部が両側に並んだ。労働党総会の出席者のための記念撮影をしたのだ。金正日の右側には李英浩(イ・ヨンホ)総参謀長が、左側には金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長が座った。目を引いたのは李英浩の隣にいた人民服姿の青年だった。当時、年齢26歳。ベールに包まれた後継者、金正恩がついに顔を表した瞬間だった。