イラン核合意を認めないトランプ大統領 遠ざかる北朝鮮核合意(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.10.26 11:00
ワシントンポストが社説でトランプ大統領の措置を「政治的虚栄心と地政学的愚行」と批判したように、トランプ大統領はイランの核合意遵守を認めず中東をまた不安定にし、韓半島の緊張をさらに高める危険な手を打っている。ティラーソン国務長官、マティス国防長官のほか、ダンフォード統合参謀本部議長までイラン核合意の維持が米国の国益になるという立場を明らかにしたが、トランプ大統領は無視した。
自分の支持層に、トランプ大統領は強く、したがって前任者の遺産は何でも覆すことができるという点を見せる、国内政治的目的以上の深謀遠慮は見られない。あえて別の効果を探すなら、イラン核合意に反対してきたイスラエルを満足させ、サウジアラビアなどスンニ派イスラム勢力を脅かすシーア派イスラムの盟主イランを揺さぶる程度だ。一方、それがもたらす国際政治的な波紋には目を閉じている。イラン核合意が揺らぐ場合、合意を主導したロウハニ大統領など穏健派の立場が弱まりイスラム強硬派の声が高まるため、中東はさらに不安定になるだろう。