【コラム】韓国映画の秘められた魅力…世界の扉をノックせよ
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.07.28 15:17
ここ数年間、韓国文化は「韓流」という名前で全世界に広がっている。だが、事実、イタリアをはじめ多くの欧州文化圏でK-POPや韓国ドラマのような韓流コンテンツを消費・経験する人はごく限定的のようだ。例えばK-POPが好きなのは主に10代の若者や過去に東アジア文化圏のコンテンツを消費した人々である場合が少なくない。韓流コンテンツは魅力的だが老若男女すべてに共通して人気があるほど普遍的ではないためだ。
私は他の韓流コンテンツよりも韓国映画のほうがむしろそのような潜在力があると考える。イタリアでは1990年代から韓国映画が人気だった。どんな韓流スターよりもキム・ギドクやパク・チャヌクのような韓国監督が有名だ。私は何を見ても皆同じような高予算のハリウッド映画よりも、新鮮で特色があり水準の高い韓国映画を見るほうがいい。
だが、このようにすばらしい韓国映画がもっとたくさん制作されるための環境はやや不足しているように思われる。私の考える問題点はまず一つ目に、映画館が観客数だけを意識しているためなか人気ハリウッド映画を中心に上映し、多様な作品をなかなか見ることができないことだ。特に独立映画を上映する映画館は地域はもちろん、ソウルにもほとんどない。二つ目に、水準高くてよく作られている映画でも大衆性が弱ければなかなか成功しにくい。富川(プチョン)ファンタスティック映画祭や全州(チョンジュ)国際映画祭のようところに行けば優れたインディー映画にたくさん接することができるが、一般の人々には見る機会がほとんどない。韓国映画が世界的コンテンツになるには芸術映画の上映館を増やして観客が多様な映画に触れられるようにしなければならない。