GMのインド撤退、ルノーの脱フランス…韓国自動車業界「他人事ではない」(1)

GMのインド撤退、ルノーの脱フランス…韓国自動車業界「他人事ではない」(1)

2017年08月29日11時30分
[ⓒ 中央SUNDAY/中央日報日本語版]
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  ◆危機の韓国自動車産業

  ゼネラルモーターズ(GM)が韓国から撤退する暗い未来を暗示するシグナルがもう1つ増えた。最近、GM米国本社がGMインド社長のKaher Kazem氏(46)を新しい韓国GMの社長兼CEO(最高経営責任者)に選任したのだ。金融監督院によると、韓国GMは昨年5312億ウォン(約512億円)の営業損失を記録した。2014年と2015年にもそれぞれ1486億ウォン、5944億ウォンの営業損失を出しており、2014年から3年間の営業損失規模を合算すると1兆2741億ウォンに達する。

  偶然にも、Kazem氏の出身地であるオーストラリアと直前まで赴任していたインドの2カ所はともにGMが2010年代に入り市場から撤退した地域だ。Kazem氏はインド赴任から1年5カ月経ったことし5月、「シボレー」ブランドを年内に撤退させると明らかにした。当初、GM本社はグジャラート州ハロルに位置した生産工場まで中国自動車メーカーの上海汽車(SAIC)に売却しようとしたが、両者が考える価格の差が大きいためひとまず販売部門から整理することにした。

  2013年、オーストラリアからの撤退を皮切りに、GMは2014年インドネシア工場撤退、2016年タイ・ロシア生産中断、ことしはオペル売却、南アフリカ共和国でシボレー撤退などを順に進めている。産業研究院のイ・ハング上級研究委員は「GM本社経営陣の立場から見ると、高額な人件費などで生産競争力が落ちる韓国GMはこれ以上魅力的な生産基地ではない」として「過去にオーストラリアからGMが撤退したように、魅力が落ちればいつでも撤退する可能性があることを心に留めておかなくてはならない」と述べた。

  ◆生産の減った群山(クンサン)工場は日勤のみ

  オーストラリアでもGMは生産施設を売却することなく工場を閉鎖した。2012年、オーストラリア政府から向こう10年間、工場稼働を維持するという条件で2億5000万ドルの支援を受けたが、翌年の2013年末に突如立場を変えた。GM傘下のホールデン工場を2017年10月まで稼働させると明らかにしたのだ。撤退発表の5カ月前だけでも、当時ホールデンCEOだったMike Devereux氏は「GMはオーストラリアに留まる(stay)」と述べていた。ところが同年12月、Devereux氏は「ホールデンは生産工場を整理して輸入・販売会社に転換する」と言葉を変えた。

  GMの韓国市場出口方式でも、全面撤退ではなくデザイン・エンジニアリング部門だけをひとまず残す方向が有力視されている。デザインセンター・技術研究所のある仁川(インチョン)市の富平(プピョン)事業所は存続する可能性が高いという意味だ。整理ターゲットとして真っ先に挙げられているのが、小型SUV「オーランド」、準中型セダン「クルーズ」を生産している群山工場だ。日勤と夜勤の2交代制で稼働している一般的な完成車組み立て工場とは違い、群山工場は日勤(午前7時~午後3時40分)のみで工場が動いている。生産量に対して国内注文量が不足しているためだ。

  フルモデルチェンジで社内外から期待を集めたクルーズの販売台数は先月1050台でアバンテ(7109台)の15%にも及ばなかった。オーランドの後続作であるエクイノックスも米国から輸入する予定だ。ある自動車業界関係者は「GMは自社が保有している工場の敷地を売却しない」と述べた。物量がなく群山工場ラインが止まることになっても、そのまま工場を閉鎖するだけで不動産の売却は行わないということだ。実際、2009年GMは米国裁判所に破産保護の申し立てをしながら米国内14カ所の工場を閉鎖した。当時閉鎖された工場のうち、2カ所(スプリングヒルとオリオン・タウンシップ)は再稼働したが、残りの工場は依然として門を閉じたままの状態だ。

  中央(チュンアン)大のイ・ナムソク教授(経営学)は「正規職労組が知識人の後援で高い賃金を受け取っている間、国内自動車産業がフランスやイタリアなど南欧諸国の沈滞ルートと類似のパターンを辿っているのではないかという恐れがある」とコメントした。政界とメディアの後援を受けた強硬な労組が生産性に比べて過度に高い報酬を受け、その結果車両価格の競争力が落ちた完成車メーカーが倒産の危機に陥り公的資金が投入されるが、依然として法的・政治的に高賃金体系を解決できずラインを海外に移転するという構造だ。(中央SUNDAY第546号)

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