◇中朝同盟条約の停止など信号を送るべき

－－北朝鮮が中国のように改革・開放する可能性はあるのか。

「低い。核を放棄しなければ国際社会の支援を受けることはできず、開放できない。核を放棄し、改革・開放に動いても難しい。北朝鮮は長く先軍政治をしてきたし、軍部が最大の利益集団だ。改革は軍部の利益を脅かし、金正恩に対する軍の忠誠を弱めさせる。軍の忠誠を維持しながら改革しようとするなら、軍隊を腐敗させなければならない。中国の改革初期と同じだ。しかしこれは軍の戦闘力を低下させるだろう。また中国はインターネットが発展していない過去にも１９８９年の大規模デモ（天安門事態）を経験した。北朝鮮が開放すれば、大きなデモが発生するだろう」

－－韓半島統一は韓国の主導で行われるべきだと考えるか。

「北朝鮮政権は失敗した政権であり、すぐに崩壊するだろう。中国は主動的に韓国と協力し、韓半島の統一を促進させなければならない。４つの利点がある。一つ目、韓国を支援することで、統一後に韓国民から敵対視されず、中国の韓半島内の利益を守ることができる。二つ目、韓日米の戦略同盟を瓦解させるのに有利。三つ目、中国が長期間にわたり北朝鮮を支持してきたという良くない国家イメージの改善に役立つ。四つ目、今まで中国は北朝鮮政権を支えるのに天文学的な資金を注ぎ込んだが、統一すればそのような必要がなくなる」

－－中国が韓半島統一のためにできることは何か。

「北朝鮮との関係を正常な国家間の関係に変えなければならない。同盟性質の国家関係を持ってはならない。これが私がいう北朝鮮を捨てろという本当の含意だ。北朝鮮を放棄しろというのは、北朝鮮を切り捨てるということではなく、正常な水準を越える超国家関係を正常な国家間の関係に戻すべきということだ。中国は朝中友好同盟条約の中止などの信号を北朝鮮に送らなければならない」

－－韓半島統一は周辺国の立場を考慮するしかない。

「最も良いのは中国が韓米と秘密談判をすることだ。条件は統一後の韓半島は無核化、在韓米軍の撤収などだ。また北朝鮮政権の抵抗を減らすために、金氏家族と指導部が望めば中国亡命を保証することだ」

◇韓国、北核解決法の良い点を中国に説明すべき

－－朴槿恵（パク・クネ）大統領が来月、訪中する。習近平主席との会談で北核解決法についてどんな論理で話すのが効果的なのか。

「韓国の北核解決法が韓国にも良いが、中国にどれほど役立つかをよく説明しなければならない。習近平の個性は、柔らかい相手には穏やかだが、攻撃的にくる相手には絶対に屈服しない（吃軟不吃硬）という点を念頭に置く必要がある」

－－習近平は中央党校校長を５年間務め、接触する機会が多かったと思う。

「習近平主席は内面は四角く厳格だが、表面は丸い“内方外円”だ。原則があるが、仕事の処理は状況に合わせ、非常に円熟している。彼は自分の考えがはっきりとしている。過去に中央党校で２０－３０回ほど演説したが、いつもテーマを変えて自分の考えを表明した」


「北朝鮮、中国が決定的瞬間に自分たちを捨てると考えている」（１）