【取材日記】地味な野田首相、その根本には実用主義
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.10.20 10:57
隣国の首相には失礼かもしれない。17日に中央日報とインタビューした日本の野田佳彦首相の話だ。よく「国籍を問わず大物政治家に会えば超人間的なカリスマを感じられる」というが、率直に野田首相からそうした点を見つけるのは容易でなかった。むしろ彼の魅力はそのような地味さの中に光った。
「過去に日本では地盤(地域基盤)・看板(知名度)・かばん(選挙資金)がなければ政治家になれなかったが、それに比べ私は大衆の中で生まれた政治家」「歴代首相で財産がびりという点が私は誇らしい」という返事が新鮮だった。「自衛隊員の息子」から政治名門の家柄が並ぶ日本政界の狭き門を突破し、派閥議員数の絶対的不利から首相に当選した野田政治力の土台だった。しかしこういう地味さよりさらに強烈だったのは現実に基づいた実用的政治指向だった。彼は25年の間1日も欠かさず地方区の駅前街頭演説で誰にもまねできない演説力を積んだ。だが、彼の返事には巨大な談論や大きな目標値、美辞麗句は全く登場しなかった。代わりに彼は、「いまは目の前の課題を着実に解決していかなければならない瞬間だ」「懸案解決のために愚直に一歩一歩進みたい」という話を繰り返した。「日本全体の力をひとつにまとめるミッドフィルダーになる」という彼のリーダーシップ観もやはり素朴だった。