【噴水台】格子のない留置場
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.02.27 12:50
窓格子、その中でも鉄格子は閉じ込められることの記号、断絶の象徴だ。現実で鉄格子で作られた空間は監獄のようなものだ。そこで鉄格子には抑圧の意味と自由に対する憧憬が含まれている。これを形象化したのがウオッカ・アブソルートの“監獄型広告”だ。鉄格子のまん中が酒のビンの形に曲がっており、その下に“絶対的自由(ABSOLUT FREEDOM)”というコピーが付けられた。鉄格子から抜け出す脱出口を遠回しに表現して製品に目がいくようにした発想だ。
鉄格子は生命を呼び覚ます逆説でもある。1974年の民青学連事件で監獄に行ったパク・ジェスン牧師の体験もそうだ。緊急措置時代なので監獄生活は苛酷だった。面会もできず本も読めなかった。ただ三回の食事を待つだけだった。その時鉄格子の外でチュンチュンと飛んで行くスズメを見たり草と木の葉を見て胸の底から喜びがみなぎったという。「生命はうれしいこと」と悟ったという。