極端的選択に追い込まれる韓国社会…社会的他殺だ(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.02.19 16:46
生命の価値をお金で換算するのは不可能だが、自殺が及ぼす社会経済的費用は途方もない。自殺者の未来所得減少分は年間6兆ウォン(約5987億円)以上と推算されている。自殺を試むことによる後遺症の治療などにも大きな社会的損失が伴う。自殺で近い人を失った人々の苦痛は深刻だ。彼らは高い憂鬱感と自殺に対する考えを経験させる。一人の自殺者が平均40人程度の家族・親戚・友達に影響を及ぼすと仮定すると、韓国社会全体的に50万人以上が自殺による衝撃に露出されている。
また、芸能人の自殺は社会的に大きい波及効果を持つ。ゲーテの小説『若きウェルテルの悩み』に影響されて自殺が急増したことを指して「ウェルテル効果」と呼ぶ。韓国も有名芸能人の自殺を前後に通常の2倍程度の自殺が急増する。言論界が自殺に対する刺激的報道を自制する自浄機能を盛り込んだ「自殺報道勧告基準」があるが、これを守らない一部のメディアにより増幅されるためだ。
自殺は多様な社会文化につながっている。共同体に負担を与えない姨捨(歴史的に真偽をめぐる論争がある)やエスキモー文化、戦争や自殺による死者だけが天国ヴァルハラに入ることができると信じたヴァイキング文化、武士の規律を守ろうとする切腹文化、自殺が芸術的行為に見なされていた全盛期のロマン主義文化などが存在した。