日産GT-Rを支える匠の手(3)…非効率でも「品質」最優先
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.11.27 14:48
なぜこのように大変で非効率的な手作業を固守するのか。答えは簡単だ。品質を少しでも良くするためだ。「エンジンの部品は機械で同じサイズで製作されるが、毎日鉄の成分も少しずつ違い、状態も少しずつ異なる。同じ穴でも微妙な差がある。こうした差を手で感知して最適化された組み立てをする。機械では不可能だ」。手作業を固守する理由について黒澤さんが説明した。韓国日産の関係者は「国内の日産整備会社は『匠が組み立てたエンジンは機械で組み立てられたエンジンより5馬力以上出力が大きい』と話した」と伝えた。
4人の匠は履歴はそれぞれ異なるが、全員、自動車と自動車エンジンが好きという共通点がある。偶然にも名前が「たくみ(工)」の黒澤さんは、元々プロサッカー選手だった。しかしけがのためプロとしてプレーできず、日産実業団サッカーチームに移った。黒澤さんは「ここで3日間訓練を受けたが、本当にやりたくなかった。会社を見回ったところ、エンジンを作るのがおもしろそうに見えた。それでここで仕事をさせてほしいとお願いした」。黒澤さんは1980年から33年間ここで仕事をし、匠として20年を過ごした。