【コラム】電力危機、電気料金の“現実化”が解決法=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.08.07 14:03
長い梅雨が明けたかと思うとすぐに猛暑が訪れた。この暑さにどうにか耐えてみようと思うが、本当に耐え難いのは電力危機への不安感だ。政府があらゆる節電対策を動員して備えるというが、蒸し暑さが続けば予期せず電力需要が急増する可能性が今なお残っている。万に一つでも2011年9月15日に起きたブラックアウト状況が予告なく発生でもすれば、それこそ国家的な災難に違いない。
天候によって電力需給に対する悲喜が交錯する昨今の韓国電気事情を見ると、天水田(地形事情などにより雨水だけに頼っている水田)で農作業をする農夫の心情が理解できる。天水田はひたすら空から降ってくる雨水に依存して米作りをする田んぼだ。田植えの季節に十分な雨が降らなければ適時に田植えができず、苗を遅く植えれば収穫が遅れるほかはない。韓国の夏の電力需給状況がまさにそんな姿だ。今回の梅雨で雨の被害にあった方々には申し訳ないことだが、梅雨が長くなったために(おかげで)、今まで何とか電力大乱の危機を克服してきたということだ。もう梅雨は明けて猛暑が始まったので、これ以上、空の助けを望むわけにはいかないし、今後の電力危機を防ぐのは人の手にゆだねられた。
韓国の産業通商資源部は、電力需要がピークになる今週の電力需要を7870万キロワットと予測した。ところが現在稼動できる発電機を総動員しても電力供給量は7767万キロワットに過ぎないという。何らかの手を使わなければ電力が103万キロワット不足することになる。そのままにして置けばブラックアウトが避けられない危機的状況だということだ。もちろん政府がこの有り様になるまで手離しでいたのではないだろう。 電力供給能力を最大限引き上げて、大々的な節電運動で需要を最大限抑制するという対策を用意した。しかし電力供給を増やすには限界がある。結局、電力危機を防ぐ対策は、需要を減らすことに集中している。