【中央時評】北朝鮮は中国を試験台にのせた(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.01.14 14:21
北朝鮮の4回目の核実験は中国を新しい試験台にのせた。まず、信頼の試験台だ。北朝鮮の核実験に対して中国が以前のように寛容な姿を見せる場合、国際社会は隣接した同盟国の核武装も制御できない国を世界2強として信頼できるのかという疑問を抱くだろう。2つ目、習近平の反腐敗政策の試験台だ。北朝鮮の対中貿易と外貨稼ぎが活況である重要な理由は、中国官僚の各種腐敗が黙認されるからだ。中国が北朝鮮を制裁しても効果がなければ、その理由は中国の慢性病である腐敗のためだ。これもまた大国に対する信頼問題につながる。
中国は北朝鮮に十分に苦痛を与えることができる。北朝鮮が閉鎖経済である時、中国には外交的非難に加わったり、北朝鮮送油管を閉めるという両極端の選択しかなかった。しかし今のように貿易依存度が50%を超え、そのほとんどが中国との取引に偏っている北朝鮮を対象に、中国が使えるカードは非常に多い。別の制裁なく従来の法と規制だけをきちんと執行するだけでも、中国は北朝鮮に対して相当な経済的圧力を加えることができる。金正恩(キム・ジョンウン)政権に入る現金を大きく減らすことができるからだ。
まず対中輸出の40%以上を占める北朝鮮の地下資源が入るのを遮断できる。地下資源輸出代金の相当額は北朝鮮の権力機関と政権の外貨収入となる。商業的取引を中国政府が禁止させるのは難しいだろう。その代わりに北朝鮮の無煙炭を輸入して使う火力発電所に対して環境規制と輸入地下資源の品質検査を強化すれば、実質的には経済制裁と似た効果を得ることができる。大気汚染を減らさなければいけない中国にも必要な政策だ。