金大中(キム・デジュン)元大統領の体の状態が良くない。 一時は危篤状態で、葬儀の手続きまでも政府と話し合われたという。 金元大統領に対する評価はさまざまだが、彼が大物であることは間違いない。 統一に対する金元大統領の接近法は紛乱の種になったが、新しい道を模索したことは記憶されるだろう。 誰でも死を控えれば人は寛大になる。 この世は死ですべてのことが終わるからだ。 私たちの場合、不名誉に終わってしまった大統領が多かったため、名誉ある大統領に対する所望は切実だ。 金元大統領の民主化闘争とノーベル平和賞受賞は国際的にも名声を得た。 こうした功労はほとんどの人が認めている。 しかし一つ質すべき問題が残っている。
ある人物の過去を振り返る場合、特に金元大統領が政治家なら、2つの点に留意しなければならない。 一つ目は、いかなる噂であっても必ず潔白であるという前提、別の言い方をすれば無罪推定原則に忠実でなければならない。 なぜなら噂が公式化されれば、それ自体が名誉に致命的な傷になるからだ。 二つ目は、政治的に利用されてはならないという点だ。 政治的な目的が介入すれば、事実自体が歪曲されたり拡大されたりする可能性が高いからだ。 南アフリカの過去史委員会もこうした原則を守った。 私自身もその原則に同感している。