【コラム】韓国経済、「社会的資本」の枯渇がさらに大きな問題だ(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.07.28 11:28
経済記者生活を20年以上しながら得た経験則がひとつある。韓国経済は同じ値なら肯定的に予測するのが的中する確率が高いという事実だ。韓国経済は節目ごとに危機の連続だった。しかし経済主導者は特有の結束力で難関を突破してきた。危機になれば再び力を合わせてたまった宿題をやり遂げた。こうして韓国は1人当たり国民総生産(GDP)3万ドルの敷居にまで到達した。
だが「もう終わりなのか」という心配が押し寄せる。禹柄宇(ウ・ビョンウ)青瓦台(チョンワデ、大統領府)民情首席秘書官と陳ギョン準(チン・ギョンジュン)検事長ら権力層の相次ぐ不正疑惑、高高度防衛ミサイル(THAAD)配備配置などをめぐり尖鋭化した対立、会社が破綻しつつあるのにストをするという造船業労組の行動などを見てだ。もちろん腐敗と不正、不信と葛藤はいつでもあった。だが問題はこれが社会全般に広がりニューノーマルになっているという点だ。「他人がどうなろうが自分の実利が優先だ。私が被害を受けることは毛頭容認できない」という風潮が蔓延する。