オタワ銃器乱射とケベック車両突進事件の背後がＩＳなのかはまだ糾明されないでいる。しかし自生テロリストを称する「孤独なオオカミ（ｌｏｎｅ　ｗｏｌｆ）」と関連しているのは明らかと見える。２つの事件の容疑者はともにイスラムに改宗したカナダ国籍所持者だ。孤独なオオカミの存在は西側の保安当局の最大の悩みの１つであった。カナダも例外でない。カナダ情報機関によれば現在の海外でテロと関連した活動に従事しているカナダ人は１３０人以上だと集計される。その間シリア、ソマリアなどの紛争に参加してきたカナダ人の一部は最近カナダに戻った。テロリストのための訓練と資金募集、テロ謀議などにかかわるカナダ人も最近急増している。カナダ警察はテロ目的で海外旅行してきたこれらを捜査線上にのせており、ケベックのテロ容疑者もそのうちの１人だった。

米国も非常事態になった。特にＩＳの報復扇動と孤独なオオカミのテロが結びついた場合、テロが日常化される可能性があるという点を憂慮している。ＩＳに加担した米国人は現在７０人余りと推定される。米国のジェイ・ジョンソン国土安全部長官は今月１４日「ＩＳが西側に対する攻撃を公然と促してきただけに米政府や国民は皆、孤独なオオカミによるテロの可能性を警戒しなければならない」と話した。米国はこの日の銃撃事件直後オタワ駐在跡大使館を緊急閉鎖した。米国の北米航空宇宙司令部と連邦捜査局（ＦＢＩ）はワシントンＤＣを含め主要都市の警戒態勢程度を一層高めた。
武装暴漢、カナダ議事堂で総乱射…ハーパー首相が狙いか（１）