国内向け政治ゲーム?…戦作権対立めぐる盧大統領の意図は

国内向け政治ゲーム?…戦作権対立めぐる盧大統領の意図は

2006年08月11日15時25分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の「戦時作戦統制権の移譲」に関連した発言が、政界に波紋を広げている。元国防相らが集団で反発するのかと思えば、政界では、与党「開かれたウリ党」と民主労働党(民労党)に野党ハンナラ党・新千年民主党(民主党)が反発する形で対立が進んでいる。

  イラク派兵や韓米関係などに関連した盧大統領の発言がかつてもそうだったように、現在韓国社会は戦時作戦統制権の移譲をめぐる賛否論争で、再び分裂と対決に巻き込まれる局面を迎えている。野党側は大統領特有の「ゲームの政治」が再開されたとし警戒心を強めている。国政のアジェンダを先取りし政局の主導を狙うもの、という見方も出ている。

  ひとまず発言の時点と方式がいずれも敏感だ。青瓦台(チョンワデ、大統領府)は会見の前日、連合ニュース側に戦時作戦統制権と韓米自由貿易協定(FTA)の両懸案に限ってインタビューを行なう、と提案したもようだ。同統制権の移譲に関連したマスコミの報道が相次ぎ、反対の世論が沸き立つ時点だった。盧大統領がこの論争のど真ん中に立ちたい、と決意したわけだ。

  会見の内容も「韓国の大統領は、米国がしようとすれば、はい、はい、と言うべきか」といった具合で、論争を誘導できる攻撃的な発言が多かった。「安保を売り物に掲げていた時代に成功した一部新聞が誤った方向へ導いている」というなどの表現でメディアを攻撃した。そのため、政界では「攻勢的発言→反発誘導→組分け→支持勢力の結集→主導権の確保」という盧大統領のゲーム政治が蘇るのでは、という見方が出ている。

  民主党・柳鍾泌(ユ・ジョンピル)スポークスマンは「大統領が統制権の移譲問題で、自分らは自主派に、他の意見は事大主義派に二分化しようとする政治的意図がうかがえる」とし「支持度が低く与党内部の分裂も深まっていることから、同統制権の移譲で難局を突破しようとしているのでは、という疑念が抱かれる」と述べた。

  意図の有無とは関係なく大統領の発言以降、支持勢力が結集する格好となっている。とりあえず大統領の発言に対し、ウリ党と民労党は支持するとの立場を取った。法相の人選をめぐったウリ党との対立も「自主」というさらに大きな懸案の中に埋められている。

  こうした発言の背景に、今年9月のブッシュ米大統領との韓米首脳会談を控え、米行政府内外の強硬派を狙った側面がある、との見方もある。盧大統領は04年11月にも、米ロサンゼルスで「北朝鮮の核とミサイルには自衛の側面がある」という攻勢的なコメントをした後、ブッシュ大統領との会談に臨んだことがある。

  もちろん青瓦台は大統領の発言にいかなる政治的意図もない、と強調した。青瓦台関係者は「統制権移譲の本質をにごらせる反対の世論が広がっているのに、大統領にじっとしていろ、ということなのか」とし「政治的意図はとんでもなく行き過ぎた解釈」と反論した。
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