【噴水台】信頼撤回とリデノミネーション=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.05.27 10:22
タキトゥスはローマの最高指導者であり執政官だった。そして優れた歴史家だった。サルスティウス、リウィウスと共に「ローマ3大歴史家」と呼ばれる。現存する古代ゲルマン族に関する唯一の書物であり、ナチスのイデオロギーに悪用されて史上最も危険な書物の一つに挙げられる『ゲルマニア』もタキトゥスの著作だ。『年代記』と『同時代史』もそうだ。
「タキトゥスの罠(Tacitus Trap)」とは、政府や組織が信頼を失えば、真実を言っても偽りとして受け入れられることをいう。タキトゥスが『同時代史』で「皇帝が一度、人々の恨みの対象になれば、彼がする良いことと悪いことはすべて市民の憎しみを招くしかない」と書いたからだ。政府が信頼を失えば何も信じてもらえない。