北朝鮮「ナンバー2」黄炳瑞氏、8カ月ぶり完全復権(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.07.02 08:44
北朝鮮軍の総政治局長を務めていたが昨年失脚した黄炳瑞(ファン・ビョンソ)氏が帰ってきた。朝鮮中央通信など北朝鮮国営メディアは先月30日、黄炳瑞氏が金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長と並んで立っている写真を掲載し、「労働党中央委員会幹部」と呼んだ。完全復権を知らせる信号弾と解釈される。
黄炳瑞氏は北朝鮮軍部の最高位職である総政治局長を務めていたが、昨年、失脚した。4月の最高人民会議では国務委員会副委員長職も剥奪された。黄炳瑞氏は失脚直前まで金正恩委員長の信頼を受けていた実力者だった。2015年に北朝鮮の木箱入り地雷挑発事件で韓国軍将兵が負傷すると、怒った朴槿恵(パク・クネ)政権は対北朝鮮拡声器放送を再開した。北朝鮮は準戦時状態を宣言した。この時、板門店(パンムンジョム)で行われた南北交渉に金正恩委員長が送り出した北側代表が黄炳瑞総政治局長と金養建(キム・ヤンゴン)党対南書記(2015年12月死去)だった。南側からは青瓦台(チョンワデ、大統領府)の金寛鎮(キム・グァンジン)国家安保室長らが出席した。
また黄炳瑞氏は金正恩委員長に向けた忠誠の歌「承知しました」を作って普及させたことでも有名だ。黄炳瑞氏は2015年には金委員長と並んで歩き、自分も知らないうちに一歩前に出ているのに気づいて慌てて引き下がるほど、金正恩委員長に忠誠を見せた。その黄炳瑞氏が昨年10月12日、万景台(マンギョンデ)革命学院・姜盤石(カン・バンソク)革命学院創立70周年記念報告大会以降、公式報道から8カ月間消えた。国家情報院は昨年11月の国会情報委員会で「黄炳瑞氏が党に対する態度の問題のため処罰された」とし「金日成(キム・イルソン)高級党学校で思想教育を受けたと推定される」と報告した。2月16日の金正日(キム・ジョンイル)総書記の誕生日に黄炳瑞氏は北朝鮮朝鮮中央テレビに姿を2回現した。しかし金正恩委員長と並んで威勢を誇っていた総政治局長時代とは違い、客席に座っていたり行事で前列でなく後方に立ったりし、落ちた地位を再確認させた。
北朝鮮「ナンバー2」黄炳瑞氏、8カ月ぶり完全復権(2)