【社説】出し遅れた証文のような家計負債対策、今回が最後になるように=韓国

【社説】出し遅れた証文のような家計負債対策、今回が最後になるように=韓国

2017年10月25日15時59分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  文在寅(ムン・ジェイン)政府発足後、初めての家計負債対策が昨日発表された。多住宅保有者の不動産資金源を引き締め、脆弱階層に対する支援を強化するのが骨子だ。まず来年1月から既存の担保融資の元利金を反映する「新総負債償還比率(DTI)」制度が導入される。来年下半期からはこれをさらに強化した総借金元利金償還比率(DSR)が導入される。一方では長期延滞者の債務再調整と債権焼却対策も含めている。全体的に対応できる範囲内で借りるようにシステムで管理するという趣旨が垣間見える。

  方向は正しいが、時すでに遅しに他ならない。朴槿恵(パク・クネ)政府は「金を借りて家を買え」という式の不動産景気刺激策を使った。その中で融資の健全性を管理する手段であるDTIと担保認定比率(LTV)まで無力化した。その結果、景気は底打ちしても家計負債は毎年2桁ずつ増加する非正常的な状況が続いた。ことしに入って増加傾向が止まったとはいえ、上半期にも家計負債は10.2%も増えた。規模が1400兆ウォン(約141兆3213億円)を越えて国内総生産(GDP)の95.6%に達する。韓国銀行と韓国開発研究院(KDI)などが家計負債に対する警告のシグナルを出し始めて久しい。それでも前政府は最後まで不動産と家計負債規制に手を付けなかった。文在寅政府に入っても家計負債の総合対策は遅々として進まなかった。大統領が「8月まで作成を」と指示したのが6月だ。だが、秋夕(チュソク、中秋)に際して民心の悪化を懸念した政治的意味合いまで加わり、予定より2カ月も遅れた昨日になって対策が発表された。政府が家計負債問題の深刻性をまともに把握しているのか、これを解決する政治的意志があるのか疑問が生じるところだ。

  家計負債は韓国経済最大の雷管だ。それでも量と質いずれも悪化している。対GDP比家計負債の規模は危険水準に迫っている。李明博(イ・ミョンバク)政府時代まで150%台を推移していた可処分所得に比べた家計負債の割合も2015年169%、2017年179%まで上昇した。負債負担で家計の可処分所得が減って消費が冷え込み、成長の困難に陥る悪循環が始まった。一部では所得の流れが良い中産層の家計負債が多くて直ちに心配する必要がないという。だが、これは今までの低金利基調が続くという前提に限って有効だ。住宅担保融資の金利はすでに年5%台を脅かしている。米国の利上げによる影響で韓国銀行が金利を引き上げる日も遠くない。その幅と強度がどれほどになるか簡単に予断し難い。通貨危機とグローバル金融危機を体験した韓国としては常に金融システムが脅かされる状況まで念頭に置いていなければならない。

  経済が成長すれば家計負債も増えるしかない。だが、所得より急速に増える家計負債はいつか崩れるバブルになる。2008年金融危機を招いた根本的な原因も家計負債の異常な増加だった。家計負債に関しては、政府はいかなる政治的な考慮もせず、原則通りに管理していくことが求められる。出し遅れた証文のような家計負債対策は今回が最後にならなければならない。
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