【時視各角】投機屋エリオットに食いちぎられる韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.07.07 09:26
参考に米国の超一流企業と比較してみよう。グーグルは1株当たり1個の議決権を持つA株式と1株当たり10個の議決権を持つB株式がある。グーグル共同創業者はB株式の92.5%を持ち全議決権の60.1%を支配する。話にならない不平等だが厳然とした合法的な「差別議決権」だ。ネイバーのキム・サンホン代表は、「グーグルはこうした強力な経営権を背景に10年間にユーチューブ、アンドロイド、ダブルクリックなど200社余りの企業をいち早く買収し全方向に領土を構築した」と話す。グーグルの時価総額は410兆ウォンを超えた。これだけではない。フェイスブックのマーク・ザッカーバーグも1株当たり10個の議決権を持ち、有名なウォーレン・バフェットはバークシャー・ハサウェイの1株当たり200個の議決権を誇る。
少数株主保護は当然だ。同じように経営権保護装置も必要だ。企業が経営権に脅威を受ければ株式を買い入れるのに血眼になり投資から手を引くものだ。より多くの優良企業が安心して企業を公開し、より多くの資本で活発な投資が行われてこそ雇用が増える。火事と喧嘩は見ているのが最高とは言え、いまは韓国の経営権保護が適正水準なのか振り返ってみる時だ。外資系企業はソウル証券市場から引き揚げ、優良な中堅企業は証券市場上場を敬遠する。サムスンがこの程度なら現代自動車、SK、現代重工業なども次々と餌食になるほかない。エリオットはいま、サムスンを超えて韓国全体を食いちぎっているのかもしれない。
イ・チョルホ論説室長
【時視各角】投機屋エリオットに食いちぎられる韓国(1)