【コラム】李起興IOC委員にかける期待=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.07.22 11:13
李起興(イ・ギフン)はとても運の良い男だ。スポーツ選手出身でもなく学歴や経歴が派手なわけでもない彼が2016年選挙を通じて大韓体育会長に当選したところ体育界では大騒ぎとなった。ところで、先月は国際オリンピック委員会(IOC)の委員に選出された。IOC委員とは誰か。全世界で115人しかいない、言葉通りに一国を代表するスポーツ大統領だ。世界のどの国を行っても国家元首に劣らない優遇をされる。IOC委員はそれだけ光栄な席だ。
20年前までは李起興IOC委員はスポーツとは関係のない建設会社の社長だった。彼は1980年代から土木建設会社(ウソン産業開発)を運営した。そうするうちに2000年大韓体育会傘下の近代5種競技連盟会長を務めることで体育界に一歩を踏み入れた。引き続き、カヌー連盟会長に続き、2010年には大韓水泳連盟会長を引き受けた。2012年には韓国選手団長資格でロンドンオリンピック(五輪)に行った。水泳連盟会長を務めた時期には検察の取り調べも受けるなど大変な目にあった。
2016年3月水泳連盟の不正事件で責任を負って退いた彼は同年10月選挙を通じて大韓体育会長に当選して7カ月ぶりに再び体育界にカムバックする。多数の候補が乱立した中で李起興候補は892票の中で294票を得た。32.9%の支持率で運良く大韓体育会首長の席に就いた。朴槿恵(パク・クネ)政権当時、権力を誇示していた文化体育観光部の金鍾(キム・ジョン) 前次官が現職大学学長候補を一方的に支持すると、李起興候補を当選させることで反旗を翻した。李起興候補にとっては漁夫の利を得たわけだ。