【コラム】韓国首相、警護する警察官の月給程度の働きはせよ
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.04.30 11:03
首相の取材には明と暗がある。最も不便なものは近接警護だ。私は新たな官庁の担当になれば暇ができるたびにその機関のトップに近付いて話しかけたりする。すると他の公務員は私が長官と親しいと思って対応が変わる。ぴったり寄り添って話しかける内容はほとんどが「お昼は召し上がりましたか」「このところ本当に暑いですね」のような中身のない内容だが、対話を聞くことができない官僚らは業務批判でないかと警戒する。だが、こうした秘蔵の武器を首相には使うのは難しい。近接警護の警察官のためひとまず接近することから容易ではない。うまく近づくのに成功しても明らかに警護員が聞いているところでお昼のメニューの話を切り出すのは恥ずかしい。
いちばん不思議なのは儀典だ。ラッシュアワーにサイドカーの護衛を受けてソウル都心部を疾走する経験は首相取材記者でなければ経験するのは難しい。首相の車両を止めないために周辺の信号は手動操作される。道路ごとに身動きできず閉じ込められた車がずらりと並ぶ。ぽっかりと開かれたソウルの道路がどれほどすばらしいものかを首相のおかげで感じられる。