韓国農村、有機農特化で「若い世代の帰農が増えて住宅不足」(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.08.28 14:43
このように高齢化問題を乗り越えた地域はもう一カ所ある。「帰農・帰村1番地」と言われる忠南洪城郡(チュンナム・ホンソングン)の洪東(ホンドン)村(洪東面)は人口3400人中半分が都市から来た。高齢者の割合が34.7%と高いが、それだけ若者も多い。保育園から小・中・高校がすべてある。ホンドン村のチュ・ジョンモ住民自治委員長は「村に引っ越して来ようとする人は多いが、住宅が足りない状況」と話す。
秘訣は住民の協力と連帯だ。洪東村地域センター村活力所のチュ・ヒョンロ代表は「教育・有機農・協同組合の3拍子をそろったおかげ」と説明した。この地域には有機農(農薬を使わない農作業)を教えるプルム農業高等技術学校がある。1958年開校以来、卒業生が地域に定着して有機農法を実践しながら若い帰農人がホンドン村に集まってきた。鴨農法も90年代初期、ここから始まった。住民たちは協同組合を作ってグムルコ出版社・プルム牛乳など70社の村企業を運営する。チュ代表は「子ども世代の大多数が村にそのまま残る。自律的でかつ自然発生的な共同体があってこそ可能なことだ」と話した。