巧妙さは憤怒を呼ぶ。だが、憤怒は人間が表出できる最も簡単な感情だ。怒ることほど簡単なことはない。反省しない日本に対する時私たちはさらに冷徹で、さらに巧妙で、さらに未来的でなければならない。滅びない国が備えなければならない必要十分な条件を備えなければならない。

その中のひとつが外交だ。靖国神社参拝、過去史妄言に接するたびに沸き返る世論は未来ではない。憤怒は表わさない時がさらに恐ろしい。問題は簡単に沸き上がる私たちが日本との外交折衝戦に込める心的・物的投資が１９７０年代の「やればできる」水準を脱していない点だ。

世界外交の大物が集まるワシントンで公共外交に使うお金が韓国政府は年間３７億ウォンで、日本政府は９０６億ウォンだ。日本の外務省で韓国を担当する北東アジア課長は５年間務めるが韓国の東北アジア課長は１年～１年半だ。世界の外交現場では国際法論理対決が繰り広げられているのに、スポットライトも受けられず、エリートコースでもないとの理由で韓国外交からは国際法専門家が消えている。

韓国は世界で最も日本を無視する国だ。これまで「水に濡れるスポンジのような日本外交」（キム・ドンソク市民参与センター常任理事、ニューヨーク在住）はワシントンを音もなく濡らしている。韓国に無関心な安倍首相が米国にはどのようにするかを見せる鮮やかな証拠が４月３０日の米議会上下院合同演説だ。

「世界の平和と安全はアメリカのリーダーシップなくしてありえません」「米国が世界経済に自由を求めて育てた戦後経済システムによって最大の便益を得たのは日本です。１９８０年代以降、韓国が、台湾が、ＡＳＥＡＮ諸国が、やがて中国が勃興します。今度は日本も資本と技術を献身的に注ぎ彼らの成長を支えました」「親愛なる友人のみなさん、日本国と日本国民を代表し、先の戦争に斃れた米国の人々の魂に深い一礼を捧げます」。

ワシントン外交で米国人の人権を呼び覚まし日本のハンディキャップとなってきた「日本軍強制慰安婦」は時間に勝てずにいる。今年だけで８人が亡くなり、生存者は４７人に減った。また息が詰まってくる。

パク・スンヒ政治部長


【時視各角】「やればできる」にとどまっている韓国外交（傂）