【コラム】中国をめぐる海洋紛争で 日本、年間450回の緊急出撃(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.11.21 10:43
台湾海峡(両岸関係)も緊張が持続・悪化している。中国は「独立指向」の蔡英文政権が両岸関係の基礎である「九二共識」に明確な立場を取っていないため、対外的に大陸と距離を置く親米・親日・親ASEAN(東南アジア諸国連合)政策を推進・拡大していると判断する。このため、中国は両岸間の交流および経済関係の縮小、台湾の対外関係に対し、圧力のようなより強硬な措置が必要だと見ている。最近、台湾を訪問する中国大陸訪問客の減少や両岸間の公式交流チャネルの断絶、そして台湾の国際機構参加に対する中国の受け入れ拒否のような現象はこのような判断に起因する。
前述した常設仲裁裁判所の判決に対し、台湾は受け入れ拒否の立場を表明しただけでなく中国と協力しない方針を打ち出したが、これもまた中国の立場からは多面的に問題になる。まず、南沙諸島最大の島「太平島(英名Itu Aba Island)」は台湾が実効支配しているが、同島の面積は0.51平方平方キロメートル(500メートル×500メートル)だ。判決によると、南沙諸島には島(island)がなく岩石(rocks)だけが存在するためどの国家も200カイリ排他的経済水域を主張することはできず、12カイリ(18キロメートル)の領海だけが認められている。すなわち、南沙諸島は公海で排他的経済水域を主張するほどの地形物(島)はないということだ。