「欧州の量的緩和で韓国には最大40兆ウォンが流入」(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.01.26 09:16
しかし韓国の証券市場に対する見方は2通りに分かれる。「韓国経済に温もりを吹き込む好材料」という楽観論と、「大きな影響は与えられない短期イベント」という悲観論だ。楽観論者は韓国の証券市場に投資する欧州系資金が増え株価上昇を引っ張るとみる。新韓金融投資のユン・チャンヨン研究員は、「単純に考えて韓国経済が世界経済で占める割合相当の欧州系資金が韓国に入ってくるならば40兆ウォン水準。毎月2兆ウォンに相当するこの資金が米連邦準備制度理事会(FRB)の量的緩和終了のようなリスクに対する負担を一部減らすことができるだろう」と話した。LIG投資証券のキム・ユギョム研究員も「ECBが2011年と2012年の2度に渡り資金難に陥った国を支援するため長期資金供給オペ(LTRO)を実行した時にも欧州の資金が韓国に大挙流入した。今回放出される欧州系資金の韓国への流入も時間の問題だ」と予想した。
影響はわずかだろうとの見通しも少なくない。KTB投資証券のキム・ユンソ研究員は、「市場の予想水準を超えた量的緩和規模は世界の証券市場の流動性の観点から肯定的」としながらも、「原油価格急落と欧州のデフレのような不安要因が依然として残っているため韓国の証券市場の反騰は制限的な水準にとどまるだろう」と分析した。有進(ユジン)投資証券のイ・サンジェ研究員はユーロキャリー資金流入にともなう副作用を懸念する。彼は「欧州系資金が流入すればウォン切り上げ圧力として作用し、ユーロ安で韓国の輸出価格競争力に負担要因になりかねない」と指摘した。
これに伴い、26日明け方に出るギリシャの総選挙の結果と28日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)の会議内容がECB効果を相殺しかねないとの見方が出ている。NH投資証券のキム・ビョンヨン研究員は、「急進左派連合が多数党になるという懸念からギリシャ総選挙後の世界の株式市場の変動性が大きくなる可能性がある。ユーロ圏脱退(グレグジット)よりは救済金融再協議と負債減少棒引き要求にともなう市場の反応が重要だ」と話した。未来アセット証券のパク・ヒチャン研究員は、「ECBの決定よりむしろ今週FOMCが出す通貨政策方向が韓国証券市場の重要なイベントになるだろう」と予想した。
「欧州の量的緩和で韓国には最大40兆ウォンが流入」(1)