【コラム】企業の誇示的競争=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.08.28 13:04
10年前にアモーレパシフィックは市場になかった新しい化粧品を発売した。液体のサンブロックやファンデーションなどを含んだスポンジが容器に入った「クッション」だった。この製品は便利で効果的といううわさが出て翼が生えたように売れた。内容物をパフでとって手軽に塗れる上にクッションひとつだけ使っても複数の化粧品を塗った効果があり、化粧台の前に座る時間が半分ほど減るためだ。爆発的人気に内外の競合メーカーが後を追った。今年6月にはフランスのシャネルがクッションを出すなど、ロレアル、エルカ、資生堂、LVMHの世界4大化粧品グループがすべてこの市場に参入した。いまやクッションは全世界の女性におなじみのカテゴリーになった。
先日会ったある大企業の役員はこのところ製品を出すのが難しいと愚痴をこぼした。新しいものを出せばすぐに競合会社がまねるため差別化が容易ではないと話した。顔をしかめた彼に尋ねた。それでは反対に競合会社が目を引くほどの製品を出したらどうするのかと。すると彼は「効果があるだろうという分析が出れば導入するしかないのではないか」として言葉を濁した。競合企業のコピーに不平を言うが結局自身も競合企業をまねていた。