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【時視各角】文在寅政府の「危険な」遺伝子

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.01.04 09:05
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文在寅(ムン・ジェイン)政府の遺伝子が先端バイオ科学と融合した。「遺伝子のはさみを通じて悪い遺伝子を除去するようにチョ・グク民情首席が(下から上がってきた)ブラックリストを取り除いた」。昨年大晦日、国会運営委員会のある与党議員の口から出たこの言葉は、現政権の道徳的自負心を改めて確認した。優生学的優越性に生命工学技術まで結合したので、もうこの政権の道徳性は「不純物」一つ食い込む余裕がなくなったのだろうか。

遺伝子は力が強い。遠い過去、原始狩猟時に蓄積された私たちの遺伝子はまだ強力に作動する。人間の行動と感情がしばしば理性を裏切るのもこのためだ。農業1万年の歴史は文明と社会にとっては長い時間だが、生物学的変化を呼ぶには短い。ところで、このような信頼を破ってしまった実験がある。ドミトリ・ベリャーエフという旧ソ連の遺伝学者による銀キツネの実験だ。

 
ベリャーエフは1959年、子ギツネのうち、人間を恐れないものだけを選んで交配を始めた。数世代が過ぎるとキツネの性格がおとなしくなった。9世代まで進むと身体の形質まで変わった。頭と胸に白い毛が生え、あごと歯のサイズが小さくなり、まっすぐに伸びていた尻尾は丸く巻き上がるようになった。ベリャーエフの死後も続いた実験で、キツネは30世代目でペットとして飼育できるまでになった。キツネの「野生DNA」が「家畜DNA」に変わるのに必要な時間はたった半世紀だった。持って生まれた遺伝子? それほど信じるものでも、強固なものでもない。

生物学的遺伝子ですらこうなのに「社会的遺伝子」などは言うまでもない。『利己的な遺伝子』の著者リチャード・ドーキンスは社会で遺伝子のように伝えられる文化的要素を「ミーム(meme)」と命名付けた。「ミーム」の変化速度は、生物学的遺伝子(gene)と比べるとそれこそ電光石火レベルかもしれない。与党代表が夢見るという50年執権後ではなく、大統領任期5年間政権の遺伝子がどう変わっているか分からないということだ。

「私たちの遺伝子は違う」という優生学的選民意識は危険だ。歴史的に、敵対と排除、そして暴力という暗い影を伴った。ナチス、KKK、人種主義がその例だ。青瓦台(チョンワデ、大統領府)の根底に流れている道徳的選民意識も懸念の恐れがあるのは同じだ。問題だらけの政策を押し進めながら正義を叫ぶ。反対陣営の批判にも眉一つ動かさない。その結果? 「前政権と何が違うのか」という国民の幻滅の可能性が大きい。

現政権の遺伝子が前政権と大きく異なっているのかどうかも実は疑問だ。政府は数々の懸念にもまばたき一つしないで最低賃金法の施行令を議決した。国民の不安は眼中に入れずに米国産牛肉を持ち込み、激しい抵抗に遭った前々政府の不通遺伝子とどれほどの違いが感じられるというのか。内部批判を「裏切りの政治」云々した前政権の遺伝子と、内部情報提供者を「どじょう」「不純物」と罵倒する現政権の遺伝子は何が違っているというのか。『コスモス』の著者カール・セーガンは「地上の生物を支配するのは同じ有機化学的原理」と話した。この言葉のように「私たちの政治を支配するのは同じ権力原理」と認めたほうがはるかに素直に思われる。

「純粋な遺伝子」は危険だ。接ぎ木をすることや挿し木のような無性生殖栽培は遺伝子が混ざる危険がないばかりか効率的なくらいだ。だが、特定の病気にさらされればあっけなく全滅する危険が大きい。「ブドウネアブラムシ」(フィロキセラ)という病虫害の前に何もできなかった19世紀欧州のブドウ、1960年代パナマ病のために消えてしまった食用バナナ(グロス・ミシェル種)がそうだった。薬効が切れて旧時代的な政治遺伝子プールから抜け出すすべを知らず、一瞬にして溺死してしまった直前の政権も例外ではなかった。植物の世界や過ぎ去った歴史ばかりに該当する話ではないはずだ。

イ・ヒョンサン/論説委員

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