THAADと米中対立で崩れた信頼…「国益最優先」の声高まる(2)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2017.08.28 11:14
康京和(カン・ギョンファ)外交部長官もソウルで開かれた駐韓中国大使館主催行事に参加せず、韓露首脳会談の準備のためロシアへ向かった。韓国政府は当初、修交25周年に際して韓中首脳会談を推進してきたが、中国側から積極的な反応がなく失敗に終わったことが分かった。党大会など10~11月に予定されている中国内政治日程が山積し、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の年内訪中は依然として不透明だ。代わりに、文大統領は来月6~7日、ロシア・ウラジオストクで開かれる第3回東方経済フォーラムの参加のためにロシアを訪問し、プーチン大統領と先に首脳会談を行うことにした。
THAAD配備をめぐって平行線をたどり、両国関係も画期的な改善よりは当分冷却期が避けられないだろうという見方が強い。世宗(セジョン)研究所のイ・テファン中国研究センター長は「第19回党大会を控えて習近平主席など指導部人事が今後の権力再編に神経を尖らせているということから、対外問題に集中する余力が比較的に減った中国内環境も関係改善の変数として働く可能性がある」と予想した。
最近、北京で中国の国際問題専門家10人と深層インタビューを行った世宗研究所のチョン・ジェフン研究委員は「中国にとっては習主席が直接THAAD撤回を要求しただけにTHAADを中国の体面がかかった問題として捉えている」とし、「中国内政治状況が一段落する前にはTHAAD問題から突破口を見出すことは簡単ではないようだ」と見通した。延世(ヨンセ)大国際大学院のハン・ソクヒ教授も「安保利益が異なる構造的現実が明らかになっている以上、THAAD問題が解決されても韓中関係がTHAAD以前に完全に回復されることは難しくなった」と分析した。