中国の対北朝鮮制裁カードに金融制裁も挙がっている。２０１３年の３回目の核実験以降、中国は工商銀行・建設銀行など主要銀行が北朝鮮との取引を中断した。中国で最も大きな規模で外国為替取引を扱う中国銀行ほどが制裁対象でない北朝鮮企業と取引する程度だ。したがって朝中の事業家はほとんど人民元・ドルなど現金取引をしている。丹東ドンフム貿易会社の李友順社長は「金融制裁後、最初は現金取引が不便だったが、今は慣れている」と話した。

したがって中国が国際社会の要求通りに原油供給中断と金融制裁をしても一時的な効果になるか、効果を出せない可能性が高い。李社長は「韓日米とは違い、対話による解決を重視する中国が米国などの要求に応じるふりはするかもしれないが、国際社会が満足するレベルではないだろう」と述べた。

なら中国の残された強力なカードは何か。北朝鮮船舶の中国内入港禁止を含む国境閉鎖だ。観光・貿易・人的交流などを禁止すれば北朝鮮は厳しくなる。

李社長は「北朝鮮の船が最もよく出入りする大連だけを禁止しても効果はすぐに表れるはずであり、追加で朝中物流が行き来する丹東と琿春を封じればかなりの制裁になるだろう」と話した。

しかし中国がこうした選択する可能性はほとんどない。北京大の金景一教授は「習近平政権に入って『党対党』の特殊関係を正常な『国対国』関係に転換させようとしたが、数十年間の慣性を変えるのは簡単でない」と強調した。


北朝鮮が最も恐れるニュースは「中国の大連・丹東出入り禁止」（１）