「サムスンが“ファストフォロワー（Ｆａｓｔ　Ｆｏｌｌｏｗｅｒ、素早い追随者）”という主張には同意できない。世界最高のスマートフォンはギャラクシーＳ４だ。アップルのｉＰｈｏｎｅ５を上回っている。こうした企業をファストフォロワーといえるだろうか」。

グーグルのエリック・シュミット会長（５８）がサムスン電子をこのように評価した。シュミット会長は３０日、文化体育観光部と「世界の中の韓国文化隆盛のための協力拡大案」を発表し、グーグルのグローバル文化フォーラム「ビッグテント」に出席するため訪韓した。

この日、ソウル江南新沙洞の「３１３アートプロジェクト」で中央日報単独でシュミット会長に会い、サムスン電子とグーグルの協力関係、創業活性化方策などについて尋ねた。

－－今まではアンドロイド（グーグルの基本ソフト）陣営レベルで、グーグルとサムスン電子が共生関係にあった。しかし最近グーグルがモトローラを買収して機器を製造し、サムスンはソフトウェア部門に力を注ぎ、共生関係に亀裂が生じているように見える。

「全くそうではない。これまでもサムスンの関係者に会う度に強調してきた。グーグルにとって最も重要な点は、アンドロイドを作って維持していくこと、アンドロイド生態系を持続的に整えていくことだ。サムスンもこれを十分に理解している」

－－今回もサムスン側の人と会うのか。

「会う。具体的な日程は言いにくい」

－－グーグルは韓国のスタートアップ（新生ベンチャー企業）と開発者のため、いくつか支援策とプログラムを出した。なぜこのような支援をするのか。

「韓国だけでなく多くの国でグーグルはスタートアップと開発者を支援している。今後も支援を拡大する計画だ。グーグルにとってソフトウェア生態系を支援するのは非常に重要なことだ。韓国には特にゲーム開発者が多い。韓国はすでに優れたソフトウェア企業を作る基盤があるが、まだこうした企業は多くない。グーグルは開発者を支援することで、こうした空白を埋めていきたいと考えている」

－－新政権に入って創造経済が強調され、創業育成策が次々と出ているが、まだ創業を活性化できていないようだ。

「朴槿恵（パク・クネ）大統領が創造経済をモットーに掲げ、創業育成政策を推進することに対しては、賛辞を送りたい。朴大統領が就任してからまだ長い時間が経っていないため、結果について話すのはあまりにも早いようだ。ただ私の観点で、良い創業環境とは、会社を作って投資を受けた後に失敗しても監獄に行かない、失敗に対して開かれた環境だと考える。創業者がリスクを負える環境をつくることが重要だ」

－－米国のシリコンバレーで創業が活性化した理由は何か。

「シリコンバレーにはスタンフォードやバークレーのような優秀な大学があり、失敗を容認する文化もある。情報技術（ＩＴ）関連産業で有名になってから５０年が過ぎたが、関連人材が数多く常駐する。企業が人材を必要とする場合、良い人材を他の地域に比べて容易に探すことができる。さらに失敗した企業出身の人たちを集め、再挑戦することもできる」


グーグル会長「世界最高スマホはギャラクシーＳ４…サムスンはもう追随者でない」（２）