【コラム】南北会談、“形式が内容を支配する”けれども…(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.06.14 14:42
さらに根本的な問題は、統一部長官の職級の高低ではなく、彼が対北朝鮮政策の実力者なのかどうかということだ。大統領が彼の政策建議をどれくらい受け入れるのか、大統領は彼とどれくらい頻繁に会うのか。北朝鮮が彼を実力者ではないと認識しているのはほとんど確実で、またそれは事実に近い。南北対話は長い旅の道程だ。今からでも統一部長官の存在感を、対北朝鮮政策に関する限り実力者だという話を聞くほどのレベルに引き上げなければならない。2002年に日本の小泉首相の北朝鮮訪問が、それを推進した参謀の緻密な実勢づくりから始まったことを徹底的にベンチマーキングする必要がある。
北朝鮮は、したくない韓国との対話をしようとしているのだ。韓米首脳会談で韓国防御のための米国の抑止力の強化・維持が確認され、米中首脳会談で中国の習近平国家主席が北朝鮮の核武装を認められないと公的に宣言し、金正恩の位置づけは極度に縮小された。中国による“北核不用”の意志は、今月末の韓中首脳会談でも再び確認される見通しだ。金正恩としては対外的には対話のジェスチャーで中国を揉み消して米国との関係をこれ以上悪化させないようにし、対内的には体面を守る線で開城工業団地を再稼働したい。それで南北対話に応じたが、戦いたくないけれども無理に土俵に引かれて出たきた力士のように、(韓国相撲のシルムの)まわしの戦いで時間を引っ張ろうとして局面を壊してしまった。