【時論】最低賃金引き上げ、景気回復の「打ち出の小槌」か=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.03.16 09:48
したがって最低賃金を引き上げても未満率が高まれば特別な効果はなく、外国人労働者の最低賃金を上げればほとんどが海外送金で流出し、内需拡大効果が特に大きくないこともありうる。その上韓国開発研究院(KDI)によると最低賃金未満の労働者が貧困層に属する比率は3分の1未満だ。これは貧困・分配政策で最低賃金制度の有効性が制限的であることを示唆する。結局最低賃金が内需拡大の“打ち出の小槌”のように政治的に膨らんでは困るという話だ。
一部では最低賃金引き上げによりゾンビ小企業や限界自営業の構造調整ができると主張する。これは一言で本末転倒だ。小企業や自営業の構造調整は経済、産業、中小企業政策の大きな枠組みでなされなければならない。最低賃金を上げてゾンビ企業や零細業者に死亡宣告をするようにすれば、これにより追いやられた零細自営業者や労働者はどこへ行かなければならないのか。