【社説】境界を崩す発想と果敢な試みで粒子状物質対策を=韓国(1)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2018.01.21 13:07
寒さが過ぎれば間違いなく訪ねてくる粒子状物質汚染は国民の最大心配事だ。粒子状物質は直径2.5マイクロメートル(1マイクロメートル=1000分の1ミリメートル)以下のほこりなどを指す。肺の深くまで入り込み呼吸器疾患のほか脳卒中を誘発する。粒子状物質が1立方メートル当たり10マイクロメートル増加すれば脳卒中による入院と死亡比率が1.1%上昇するという国際研究結果があるほど国民の健康を脅かす公共の敵だ。
先週ソウル市は首都圏粒子状物質非常低減対策に基づき3日間にわたり公共交通機関を無料で運行した。だがこの過程で粒子状物質対策の虚像がそのまま現れた。何より粒子状物質は市と道の境界区分がない問題という事実だ。地方自治体1カ所だけの対策では解決できない。京畿道(キョンギド)のディーゼルバスがソウル市内を毎日走っている状況でソウル地域だけの公共交通無料化はソウル市民だけに向けた1日50億ウォンのばらまき対策にすぎなかった。こうした議論が続くと一歩遅れて環境部とソウル市、仁川市(インチョンシ)、京畿道は19日に第1回首都圏高濃度粒子状物質非常低減協議会を開き対策を話し合った。