【社説】過去最低金利、これ以上は退くところがない=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.06.10 08:44
韓国銀行(韓銀)が昨日、政策金利を引き下げた。年1.5%から1.25%へと1年ぶりに0.25ポイント下げ、過去最低となった。物価を勘案すると、事実上のゼロ金利時代に入った。市場は予想していなかった。李柱烈(イ・ジュヨル)韓銀総裁は「あらかじめ(市場と)疎通したかったが、思い通りにならなかった」と述べた。
韓銀の決断にはいくつか要因があった。まずはタイミングだ。米国は利上げの時期を9月以降に遅らせるとみられる。韓銀としては呼吸を整える時間の余裕を持つことになった。2つ目は景気状況。財政を上半期に集中させたため、下半期には「財政の崖」懸念が出てくる。構造改革が本格化すれば、そうでなくても体力が落ちている経済に大きな負担となる恐れがある。今回の利下げが財政の役割を後押しする有力な応援軍となる可能性がある。3つ目は金融通貨委員会にハト派委員が多いことだ。政府と息を合わせて経済再生を後押ししようという議論が自然に行われたと見るべきだ。