記者はトヨタＬＳ４６０とベンツＳ５５０にも乗ったが、ＥＱ９００が劣るという印象はなかった。車内の静粛性や高速走行時の安定性、急カーブ時の姿勢制御などはＬＳ４６０より優れていると感じられた。

現代車の関係者は「ＥＱ９００発売のために絶えず手をかけてきたおかげ」と説明した。現代車は年初から２０台のＥＱ９００試験車（パイロットバージョン）をＣＰＧに移し、数カ月間にわたり耐久性と走行性能をはじめとする車の全分野を調べた。この期間、各試験車は１０万マイル（約１６万１０００キロ）以上をここで走った。モハベ走行試験場で走った距離は計３２０万キロに達する。地球の周囲（約４万キロ）の８０倍にのぼる数値だ。

ＥＱ９００試験車はここだけでなく酷寒のアラスカとカナダのトロント、酷暑のサウジアラビアのダンマンやスペインのグラナダなど米国、アジア、欧州などに存在するほとんどすべての気候および道路条件で走行し、性能を整えた。

あとはジェネシスブランドがどれだけグローバル消費者にアピールできるかだ。米国自動車情報比較専門サイト「トゥルーカードットコム」によると、前作のエクウスは米国市場で今年平均５万８１９５ドル（シグニチャーモデル基準）で取引された。ライバル車のトヨタのＬＳ４６０は６万６８１２ドル（７７２７万ウォン）、Ｓ５５０は９万３６０ドル（１億４５０万ウォン）でそれぞれ販売された。

現代自動車はＥＱ９００が製品力を前面に出し、来年の米国市場で最大５０００台ほど売れると期待している。国内市場では１万６０００台の販売を目標にしていると、現代車の関係者は伝えた。これは昨年国内で売れたエクウス（７５７７台）の倍以上。計画通りなら現代車はＥＱ９００を前に出し、メルセデスベンツをはじめとするドイツのラグジュアリー車３社に奪われた国内高級車市場を相当部分を回復するほか、世界最大規模の米ラグジュアリーカー市場でも存在感を示すことになる。


レクサス・ベンツに劣らない現代ＥＱ９００…「来年の高級車市場のダークホース」（１）