これらすべてのものには、中国の「大国崛起」を賢く利用しなければならない韓国の宿命的な悩みが込められている。問題をさらに複雑にさせるのは、中国自らも未来にどんな姿で「責任ある大国」になるのか内部談論の整理がまだ終わっていないという点だ。ある中国の学者はこうした悩みについて「中国が外部的に浮上する前に、内部的に先に浮上しなければならない」と表現したことがある。国際社会と中国人自身が見る中国の間に存在するギャップを表現したのだ。

中国の学者が表現した通り、中国はまだ自国のアイデンティティを確立できていない「思春期」を経験しているのではないだろうか。中国の隣で数千年間にわたり暮らしてきた韓民族であるだけに、韓国は中国を最もよく理解できる位置にいる。それでも韓国が今日、「中国」というパズル合わせに東奔西走しなければならない理由は何か。最も根本的な理由の一つは、中国自らにとってもパズルであるからだろう。中国式経済発展モデルというのは細かく見ると、日本・シンガポール・韓国が歩んだ道とそれほど変わらない。

では、政治の発展はどんな道を進むのだろうか。中国は何度か「西側モデル」はたどらないと公開的に明らかにした。中国官営メディアは最近、「中国特色」とイデオロギー教育の重要性を強調している。中国のＳＮＳ「ウェイボ」の使用者には「国家利益を考えるべき」と訴えた。経済は右折（資本主義）、政治は左折（社会主義）という原則を守るようだ。このような時、車はどの方向に進むのだろうか。私たちは興味深い世の中に生きている。　（中央ＳＵＮＤＡＹ第３３８号）


【コラム】韓国が「中国」というパズルに努力する理由（１）