<Mr.ミリタリー>韓国の安保、来週の米朝高官級会談にかかる(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.11.02 13:55
米国が北朝鮮との交渉を控えて戦列を慎重に整備するのは、トランプ大統領の政治日程および米国の北東アジア戦略と深い関係がある。トランプ大統領にとって中間選挙(6日)以降の残りの大きな政治日程は2年後の大統領選挙だ。在韓米軍の情報筋によると、トランプ大統領が再選するには北朝鮮とイランの核問題解決と米中貿易戦争での勝利が重要だという。ところが米国の安保戦略の核心である北朝鮮-イラン-中国問題の解決の最初のボタンが北朝鮮の非核化だ。ポンペオ長官が5月9日に訪朝する直前、米国がイラン核合意(JCPOA)を離脱したことがこれを示している。米国の突出行動は北朝鮮にあらかじめ警告する意味もあるが、北核解決を通じてイランを完全に非核化しようとする事前の布石ということだ。
JCPOAはイランにあるウラン濃縮施設の遠心分離機1万9000台の3分の2を廃棄するのが主な内容だ。残りはイランの原子力発電用低濃縮ウランを生産するために残した。問題は北朝鮮もこの原則を要求するという懸念だ。北朝鮮が寧辺(ヨンビョン)などにある最大1万8000台の遠心分離機のうち3分の1に相当する6000台はイランのように廃棄できないと主張する可能性がある。しかし北朝鮮の主張を認めれば北朝鮮の非核化は不可能になる。したがって米国は先に北朝鮮を完全に非核化した後、その領収書を根拠にイランの遠心分離機もすべて除去するという戦略だ。北朝鮮とイランの核武装さえ阻止すれば、当分は国際的に新たな核拡散が発生する可能性は低い。