【社説】批判を乗り越えて奇跡を起こした韓国サッカー
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.06.29 09:06
試合をする前から多くの非難に苦しんだ。信じるどころか、揶揄ばかりだった。それでもあきらめなかった。必死で走り、体を張って防いだ。そして不可能に近い奇跡を起こした。
2018ロシアワールドカップ(W杯)グループリーグF組第3戦で韓国代表が国際サッカー連盟(FIFA)ランキング1位のディフェンディングチャンピオンのドイツを2-0で破り、W杯史に長く残る波乱を起こした。韓国は1勝2敗でF組3位に終わり、当初目標にしていた決勝トーナメント(16強)進出は果たせなかった。しかしアジアの国では初めてW杯の舞台で世界1位の戦車軍団ドイツに完勝する力を見せ、世界のサッカーファンに強烈な印象を残した。「サッカーは22人の選手が90分間ボールを追いかけ、結局はドイツが勝つスポーツ」という言葉で有名な元イングランド代表FWゲーリー・リネカーBBC解説委員さえも自分の信条を変えたほどだ。リネカー氏は昨日の試合後、ツイッターに「ドイツが常に勝つという過去のバージョンは歴史の中に消えた」とコメントした。
今は童話のようなハッピーエンドにみんなが熱狂しているが、実際、試合直前まで韓国代表チームを眺める内外の視線は冷たかった。無力な攻撃力に守備のミスが多かったスウェーデン、メキシコとのグループリーグ第1、第2戦の敗戦を受け、外国のあるブックメーカーは韓国が2-0で勝つよりドイツに0-7で敗れる可能性の方が高いと予想した。データに基づいて確率を出す別の統計分析会社はドイツが2.9ゴールを入れて勝利するという見方を示した。あたかも対戦をする必要もなくすでに結果が決まっているような、嘲弄に近い予想を出したのだ。