<Mr.ミリタリー>韓国の安保、来週の米朝高官級会談にかかる(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.11.02 13:55
韓半島(朝鮮半島)にパーフェクトストーム(最悪の事態)が来るのか。北朝鮮の非核化が遅れ、韓米協調体制までが揺れている。米国は韓国が協調体制から離脱しないよう最後の手段として先月末、両国のワーキンググループ(作業部会)設置に合意した。北朝鮮非核化が失敗する場合のパーフェクトストームは、状況によっては韓米同盟の毀損はもちろん、韓国経済までも転覆させるかもしれない。政府は対応策なく傍観する姿だ。米中間選挙直後に予定されている米朝高官級会談は韓半島の安保を左右する見通しだ。現在のところ、北朝鮮の非核化の契機になるのか、激しい暴風が吹くかは予測不可能だ。
米朝間の第2段階非核化交渉となるポンペオ米国務部長官と北朝鮮の金英哲(キム・ヨンチョル)労働党副委員長の高官級会談は、北朝鮮には事実上、最後の機会になるとみられる。高官級会談は9日の開催が予想される。ここでも双方が妥協点を見いだせなければ、来年初めの2回目の米朝首脳会談は消える。米国は対北朝鮮制裁、キー・リゾルブ演習(2月末)再開などで北朝鮮への圧力ををさらに強める可能性が高い。トランプ大統領は北朝鮮非核化期間をめぐり「時間争いはしたくない」と一歩退いてきたが、高官級会談の結果が良くなければトランプ大統領は急変するかもしれない。
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長もこうした雰囲気を感知したのか、19日間の潜行で対応戦略を検討したようだ。しかし潜行後に出てきた金委員長は米国に対して対立姿勢を見せた。金委員長は最近、元山(ウォンサン)葛麻(カルマ)海岸観光地区建設現場を視察した後、「敵対勢力が我々を屈服させようと悪らつな制裁策動に狂奔している」と米国を強く批判した。韓国軍事問題研究所のキム・ヨルス安保戦略室長は「非核化の希望は極めて薄い」と述べた。