さらに深刻な問題はフィリピン現地で単に買春観光をするレベルの「醜いコリアン（Ｕｇｌｙ　Ｋｏｒｅｎ）」が「クリミナルコリアン（Ｃｒｉｍｉｎａｌ　Ｋｏｒｅａｎ）」問題にまで広がっているということだ。クリミナルコリアンとは現地で、現地在住韓国人やフィリピン人に物理的・精神的な被害を加える韓国人犯罪者をいう。

外交部によると、２０１３年から３年間にフィリピンで犯罪を犯してフィリピン警察に立件された韓国人は計３９２人。不法滞在者が８４人で最も多いが、「暴行・傷害」「詐欺」がそれぞれ４６人、「覚せい剤」が２４人、「強姦・強制わいせつ」が２１人だ。また、こうしたクリミナルコリアンは毎年増えている。２０１３年は９１人、昨年は１６４人だった。

韓国で犯罪を犯してフィリピンに逃避した犯人による犯罪も深刻だ。２００７年に安養（アンヤン）両替所の女性職員を殺害した後、フィリピンに逃げたチェ・セヨン（４８）が代表的なケースだ。チェ・セヨンはフィリピンに隠れた後、インターネットサイトで「一緒に旅行をしよう」と韓国人観光客を誘った後、拉致してお金を奪った。被害者の服を脱がせて鎖で縛り、刃物や拳銃で脅したりもした。

チェ・セヨンは被害者１１人から約５億ウォンほど奪い、２０１３年に検挙された。昨年韓国に送還され、裁判を受けている。

このように数千の島からなるフィリピンは逃避しやすく、チェ・セヨンのような韓国人犯罪者に隠れ場所として好まれている。警察は昨年末基準でフィリピンで逃避している韓国人犯罪者が約２００人と推定した。フィリピン韓人会の関係者は「フィリピンの不安な治安状況のために一方的に韓国人が犠牲になると考えるのは誤解」とし「韓国人請負殺害の背後にもほとんど『ローカルコリアノ』がいると推定されるほど、韓国人犯罪者の問題が深刻だ」と指摘した。


＜フィリピン「Ｋクライム」現場を行く＞（中）３年間に韓国人犯罪者３９２人（１）