【コラム】韓国式経営が世界で通じない理由(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2012.02.29 10:03
大学院を終えたばかりで無計画に米国行きの飛行機に乗り込んだ1986年。当時韓国は「アジアの盟主」日本と「規模の経済」の基盤を磨いていた中国の間に挟まれた小さい分断国家にすぎなかった。そんな韓国がいまでは経済協力開発機構(OECD)加盟国であり、経済大国としてそびえ立った。世界の人々が韓国に駆けつけている。5000年の単一民族の歴史を持つ韓国も「多様性(Diversity)」という新たな課題に悩む時だ。
多国籍医療技術会社ストライカーの韓国支社長と東南アジア地域社長を兼任しながらタイ、マレーシア、シンガポール、ベトナムなどの国に1年に数回出張に行く。それとともに自然に各国の文化と価値観に接することになるが、国境を接している国同士でも大きな差が存在することを知った。
例を挙げれば、マレーシアは回教圏の国で、業務のほかにも「生活の質」を相当に重要と考える。ベトナムやタイなど仏教圏の国の従業員は礼儀正しい性格で積極的な経営に拒否感を感じる。中国と韓国のような儒教圏の国は勤勉さを重要な価値とし、ここは共通点がある。アジアに共通の文化があるという考えをひっこめるのにそんなに長くかからなかった。